「子供がインフルエンザに感染したときの症状がしりたい」「子供がインフルエンザにかかったらどうすればいいかわからない」という方もいるでしょう。
子供がインフルエンザに感染したときに冷静に判断するために、事前にどんな特徴があるか症状がどんなものかを理解しておくことが大切です。
本記事では、子供のインフルエンザの症状や治療法などについて解説します。インフルエンザになった際の対処法や熱が下らない理由などについても解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
子供のインフルエンザの症状について
子供がインフルエンザにかかった際は、38度以上の急な発熱がよく見られます。発熱の他にも頭痛や関節痛、咳、鼻水などが見られることが多いです。
また、インフルエンザウイルスはいくつか種類があるため、同じ年に違う種類のインフルエンザに2回以上感染してしまうということもあります。
初期症状
インフルエンザに感染した際の初期症状は以下のとおりです。
- 急な高熱
- 全身の倦怠感
- 食欲不振
- 咳
- 喉の痛み
- 鼻水
- 吐き気など
インフルエンザの初期症状では、急激に38度以上の高熱が現れることが多いです。しかし、症状は個人差があり、37度台の微熱や36度の平熱でもインフルエンザと診断されることもあります。
また、インフルエンザは、風邪と比べても食欲不振や倦怠感など全身の症状が強く現れます。
さらに、インフルエンザは発熱や全身症状の後に、咳や喉の痛みなど呼吸器系の症状が現れることが特徴です。
症状は人により異なるため、医師に診断してもらいましょう。
何日くらいで治まる?
通常、インフルエンザの解熱は発症から5日後程度で1週間もすれば症状は軽くなり、落ち着いています。
また、発熱が収まっても2日程度は感染力があるため、要注意です。
インフルエンザと風邪の違い
風邪の場合、喉の痛みや鼻水、くしゃみや咳などの症状が多く見られ、体の倦怠感や食欲の低下など全身症状が見られることは少ないです。
しかし、インフルエンザは38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れることが特徴です。
普通の風邪のように喉の痛みや鼻水、咳など症状も見られます。
また、気管支炎や肺炎も見られることがあるため、重症化すると脳炎や心不全に繋がる場合もあるため、高齢者や子供には命にかかわることも多々あります。
インフルエンザの検査方法や治療法
インフルエンザの検査や治療法は、風邪の際とは異なります。以下では、インフルエンザの検査方法や治療方法について解説します。
検査方法
インフルエンザの検査は、迅速検査キットで診断します。検査キットを使用して検査すると10分程度で結果がわかります。
しかし、症状が現れてから12時間以内、または5日以上経過している場合は検査の精度が低くなる恐れがあるため要注意です。
とくに、子供や高齢者の方は重症化リスクが高いため、積極的に検査を受けましょう。
治療方法
インフルエンザを治療する際は、タミフルやイナビルなどの抗インフルエンザ薬の投与が基本です。また、併せて解熱剤、鎮咳薬などの投与も効果的です。
子供の場合は、インフルエンザ脳症のリスクが考えられるため、アセチルサリチル酸、ジクロフェナク、メフェナム酸の投与は避けなければいけません。
子供がインフルエンザになった際の対処法
子供がインフルエンザに感染した場合は、大人よりも重症化のリスクがあるため、適切に対処しなければいけません。
適切な対処ができるようになるためにも、以下では子供がインフルエンザになった際の対処法について解説します。
体を冷やす
子供が発熱して38度以上の熱がある場合は、氷枕を使って首筋や脇の下、太ももの付け根など血管が太い部位を冷やしてあげましょう。
冬は暖房を強くしすぎないように、夏はクーラーの風邪が直接当たらないように気をつけてください。
保冷剤を体に当てる際は直接当てるのではなく、タオルに包んでから当ててあげましょう、また、冷えピタをおでこに貼ると窒息のリスクが考えられるため、避けるようにしましょう。
異常行動に気をつける
子供がインフルエンザに感染した場合、薬の服用に関係なく異常行動が出る恐れがあります。急に走り出したり、幻覚が見えるようになったり、子どもにより症状は異なります。
そのため、子どもがインフルエンザを発症した際は、目を離さないようにして、少なくとも2日感は一人にしないように見守ってあげることが大切です。
水分補給を徹底する
子どもがインフルエンザを発症した際は、水分補給を心がけましょう。子どもは体の水分必要量が多いため、脱水症を起こしやすくなります。
自分で水分摂取ができないという子の場合は、大人の方が注意して水分を補給をしてあげましょう。水や麦茶、子供用のイオン飲料なども子どもが飲みやすいものを用意してあげてください。
また、半日以上尿意がない場合は、脱水症の恐れがあります。脱水症が疑われる場合は、医師の診察を受けるようにしましょう。
換気と温度調整を心がける
インフルエンザは乾燥した場所で増殖や感染しやすい傾向にあるため、定期的に換気して加湿を心がけましょう。加湿器を利用して湿度を50〜60%に保つといいです。
また、加湿器をすぐに用意できないという場合は、濡れたタオルを部屋に干すだけでも加湿効果があります。
家族感染に気をつける
子どもがインフルエンザに感染した場合は、家族感染に気をつけましょう。
家族感染を避けるためにも、家族と同じコップや食器、タオルを共有しないことが大切です。また、身内の方でも飛沫感染を防ぐために、マスクを着用しておくといいでしょう。
感染者が使用したティッシュやマスクはビニール袋に入れて捨てると、感染拡大を防げます。
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子供がインフルエンザで熱が下がらない原因
どれだけ対処していても、インフルエンザによる子供の熱が下がらないという場合もあります。インフルエンザで熱が下がらないと心配や不安になりますよね。
子供がインフルエンザで熱が下がらない原因は以下のとおりです。
- 熱が上がりきる前に解熱剤を使用している
- 抗インフルエンザ薬の飲み方を誤っている
- 合併症を起こしている
ここからは、それぞれの原因について解説します。
熱が上がりきる前に解熱剤を使用している
熱が下がらない原因は、熱が上がりきる前に解熱剤を使用している可能性があります。
解熱剤は一時的に熱を下げる効果があります。しかし、熱が上がりきる前に服用してしまうと効果が発揮されません。
発熱していても手足が冷たく寒そうにしている場合は、熱が上がりきっていない可能性が考えられます。熱が上がりきった状態の場合、手足が暖かくなり暑がるようになるため、解熱剤を使用する際はタイミングをよく見たうえで服用しましょう。
しかし、解熱剤はあくまでも熱を下げる効果があるだけで、インフルエンザを治すことはできません。解熱剤を飲んでから4〜6時間ほど経過すると再び発熱することもありますが、解熱剤を何度も使用することは避けましょう。
また、解熱剤をどうしても利用したいという場合は、5〜6時間はあけるようにしてください。解熱剤を使用する際は、医師の指示に従い、子供の様子を見たうえで使用しましょう。
抗インフルエンザ薬の飲み方を誤っている
子供の熱がなかなか下がらないという場合は、抗インフルエンザ薬の服用方法が誤っている恐れがあります。抗インフルエンザ薬は、発熱の期間を通常時から1〜2日程度短縮できることが特徴です。
しかし、発熱してから48時間以内に服用しなかったり、途中で使用をやめてしまったりすると効果が発揮されない恐れがあります。
症状が治まっている気がするといって、自己判断で抗インフルエンザ薬の服用をやめてしまうと熱が下がらなくなります。
そのため、医師に指示された服用方法を守って、処方された分をしっかり服用するようにしましょう。
合併症を起こしている
熱がなかなか下がらない原因として、合併症を起こしている可能性が考えられます。
中耳炎や肺炎、気管支炎、心筋炎などを合併してしまうと、3〜5日経過しても熱が下がらない恐れがあります。
合併症が現れた場合、病院で治療する必要があります。万が一、5日以上経過しても高熱が亡がらない場合は、病院で診断してもらいましょう。
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登園・登校は発症から5日後または解熱から2〜3日後
インフルエンザに感染した場合、感染防止のためにも数日間は保育園や学校を休まなければいけません。
学校保健安全法では、「発症した後5日を経過して、解熱した後2日を経過するまで」を出席停止期間としています。
しかし、上記の条件に該当するのは、小中高校と大学であり、保育園や幼稚園の場合は、「発症した後5日を経過して、解熱した後3日を経過するまで」を登園禁止機関と定められています。
未就学児の出席停止期間が長い理由
インフルエンザに感染した場合、保育園や幼稚園に通う未就学児は、解熱後3日まで登園が禁止とされています。
小中高校・大学に通う子供と比べると解熱後の出席停止期間が1日長く設定されています。
未就学児の出席停止期間が長い理由は、免疫機能が発達しておらず、インフルエンザウイルスの増殖や排出が長期間続く可能性があるためです。
また、年長児には、3日ほど高熱が出た後に熱が下がり、その後再び発熱する症状が見られます。熱も下がって元気になっているように見えても、完全にインフルエンザが治ったわけではありません。
そのため、学校に通う子供と比べても出席停止期間が長く設定されています。
子供がインフルエンザに感染しないためには
子供がインフルエンザに感染しないためにしてあげられることはいくつかあります。
- ワクチンを接種する
- 外出を控える
- 除菌を徹底する
ここからは、それぞれの予防方法について解説します。
ワクチンを接種する
インフルエンザの感染を防ぐためには、インフルエンザワクチンを接種しましょう。インフルエンザワクチンは、生後6ヶ月以上の全年齢の子どもへの摂取が推奨されています。
特に、子どもや高齢者はインフルエンザに感染すると重症化するリスクが高いです。そのため、毎年インフルエンザワクチンの接種がおすすめです。13歳以上の子供の場合は1回、12歳以下は2回接種が行われます。
ワクチンを接種する際は、流行前に免疫をつけるためにも11月の間に1回目の接種を済ませておきましょう。また、2回接種が必要な方は、接種間隔を1~4週間、また3週間以上あけると効果的です。
ピーク時に免疫をつけるためにも、12月上旬までに2回目の接種を済ませておきましょう。個人差はありますが、通常ワクチンは接種後2週間程度で効果が現れます。
12月下旬にはインフルエンザは流行するため、流行前にワクチン接種をしておきましょう。
外出を控える
インフルエンザが流行している期間は、できるだけ外出を控えましょう。人混みでは感染リスクが高いため、飛沫感染や接触感染などによりインフルエンザウイルスが体内に侵入する恐れがあります。
とくに、子どもはインフルエンザの免疫がないため、感染しやすく重症化のリスクも高いです。そのため、外出の際はマスクを着用したり、手を消毒するように心がけると感染予防になります。
もし外出しても帰宅時は手洗いうがいを徹底してください。
除菌を徹底する
インフルエンザウイルスの感染リスクを減らすためには、除菌を徹底しましょう。
自宅だけでなく、幼稚園や保育園、小学校などでも普段から除菌効果があるスプレーやシートを利用することがおすすめです。また、家庭や学校内でインフルエンザ感染者が出た場合も、目には見えていないところで、インフルエンザが空気中に潜んでいます。
そのため、インフルエンザ感染者が触ったものや咳・くしゃみをした場所は、よく除菌して隅々まで掃除するようにしましょう。
また、トイレやお風呂場なども共有しているスペースのため、忘れずに除菌と掃除を行い、感染リスクを抑えましょう。
子供のインフルエンザ感染予防を徹底しよう
本記事では、子供のインフルエンザの症状や対策などについて解説しました。
子供のインフルエンザは、大人と同じように急激な38度以上の発熱や関節痛や筋肉痛などがみられます。しかし、子供は重症化リスクが高いため、インフルエンザの感染予防を徹底しなければいけません。
万が一、子供がインフルエンザに感染した場合は、病院で適切な診断を受けて指示通りに治療を受けましょう。
また、子供は薬の有無に関係なく、異常行動が見られる場合があります。そのため、インフルエンザに感染した際、親権者の方は2日程度は目を離さないように気をつけましょう。
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