GLP-1ダイエットで痩せないのはなぜ?原因と効果を高めるコツを解説

GLP-1とは、もともとわたしたちの体に存在するホルモンの1つで、インスリンの分泌を促したり食欲を抑えたりなどの働きを持っています。

GLP-1ダイエットは、糖尿病治療薬であるGLP-1受容体作動薬を利用したダイエット方法です。また、同じ糖尿病薬でメディカルダイエットとして話題となっているメトホルミンには、GLP-1の分泌を促進させる働きがあります。

メディカルダイエットは近年人気が高まっていますが、体重減少効果には個人差があり、全ての人に効果があるわけではありません。

この記事では、その原因と効果を高めるコツを解説します。

痩せない原因を知ることで、GLP-1ダイエットの効果を高めましょう。

目次

GLP-1ダイエットで痩せない5つの原因

GLP-1ダイエットをしているのに痩せないと悩んでいる人は、以下の5つの原因が考えられます。

  • 食事量が減っていない
  • 栄養バランスが悪い
  • 適度な運動をしていない
  • 用法用量を守っていない
  • もともと痩せている

自分に当てはまるものがないか、確認してみましょう。

食事量が減っていない

GLP-1ダイエットで痩せない原因の一つに、薬を服用しているからいくらでも食べてよいと勘違いしていることがあげられます。

GLP-1受容体作動薬は服用すれば体重が減るのではなく、食欲を抑えることによって体重減少が期待できる薬です。つまり、薬を服用しても、食事量が変わらない、あるいは増えてしまえば体重は減らないのです。

体重を減少させるためには、エネルギー消費量がエネルギー摂取量を上回る必要があります。食事量が減っていないとエネルギー摂取量も減らないため、体重が減少しにくいといえます。

このように、GLP-1ダイエットで痩せるためには食事量を適正化することが大切です。

栄養バランスが悪い

栄養バランスが悪いことも、GLP-1ダイエットで痩せない理由の一つになり得ます。GLP-1受容体作動薬の効果によって食事量が減っていても、栄養が偏っていると痩せにくいのです。

たとえば、糖質や脂質が多い食事ばかりを摂っていると、血糖値やインスリンの上昇によって脂肪が蓄積されやすくなります。また、タンパク質やビタミンDが不足すると、筋肉量が低下してしまい代謝も悪くなるため、痩せにくくなるのです。

偏った食事では、ダイエット効果だけでなく、健康そのものを損なう可能性もあり注意が必要です。具体的には、鉄分の不足は貧血を引き起こし、倦怠感やめまいなどの症状を引き起こすこともあります。

GLP-1ダイエットで痩せるためには、栄養バランスの良い食事を心がけることが必要です。

適度な運動をしていない

GLP-1ダイエットで痩せない原因は、運動不足も関係しています。運動をせず、ただ薬で食事量を抑えているだけでは、体重減少効果が得られないことがあるのです。

運動はカロリーを消費するだけでなく、筋肉量や基礎代謝を高めます。また、運動は内臓脂肪を減らす効果もあります。

GLP-1ダイエットで効果的に痩せるためには、食事だけでなく、適度な運動を習慣にすることも大切なのです。

用法用量を守っていない

GLP-1ダイエットでは、薬の用法用量を守ることも大切です。用法用量が守られていないと、十分な薬剤効果を発揮できない可能性があります。

GLP-1受容体作動薬には、経口薬と注射薬の2種類があります。どちらも医師の指示に従って正しく服用・投与しましょう。

経口薬の飲み忘れや注射薬の打ち忘れが多いと、その分効果も減少してしまいます。

GLP-1ダイエットで十分な効果が得られていない方は、薬を正しく服用・投与できているか再確認してみましょう。

もともと痩せている

GLP-1ダイエットで痩せない理由のひとつに、もともと痩せている人が飲んでも効果が分かりにくい、というものがあります。GLP-1受容体作動薬は肥満者の体重減少効果が認められている薬です。つまり、体重が正常範囲内や痩せ型の人が服用しても、あまり変化が見られないことがあるのです。

GLP-1ダイエットでは、肥満でない人が服用した場合は効果が実感できない場合があることを理解しておきましょう。

GLP-1ダイエット効果はいつから?

GLP-1ダイエットの効果はいつから表れるのか、明確な答えはありません。GLP-1ダイエットの効果は個人差が大きく、服用している薬の種類や生活習慣の影響を受けやすいためです。

ただし、GLP-1受容体作動薬(リベルサス)の添付文書には、「3~4カ月使用しても効果が認められない場合は、他の治療法に切り替えることが望ましい」と記載されています。

このことから、3~4カ月で効果が表れる人が多いと考えられます。

もちろん、この期間はあくまで目安であり、効果が出るまでの期間には個人差があります。効率的に痩せるためには、薬だけに頼らず、食事や運動などの生活改善もおこないましょう。

GLP-1ダイエットで効果的に痩せるためには|使い方も紹介

GLP-1ダイエットで痩せるためには、薬の服用だけでなく、食事や運動といった生活習慣を改善することが大切です。

では、具体的にどのような食事や運動をおこなえばよいのでしょうか。

ここでは、GLP-1ダイエットで効果的に痩せるための方法と、薬の正しい使い方を紹介します。

生活習慣の改善ポイント

生活習慣の改善ポイントは以下の通りです。

  • 食事量を減らす
  • 食事の栄養バランスを整える
  • 有酸素運動をする

食事や運動習慣は、毎日継続することが大切です。特に運動は、自分の体調や能力に合わせて無理のない範囲でおこないましょう。

ストレスは食事量の増加につながることもあり、ダイエットには悪影響です。無理なダイエットをせず、楽しみながらできるよう工夫しましょう。

GLP-1受容体作動薬の使い方

GLP-1受容体作動薬は経口薬と注射薬があり、薬の種類によっても使い方が異なります。

用法用量を守って、医師の指示のもと正しく薬を使いましょう。

ここでは、GLP-1受容体作動薬である3種類の薬について、以下に使い方をまとめました。

商品名 主成分 投与頻度 摂取方法
リベルサス セマグルチド 1日1回 飲み薬
ビクトーザ リラグルチド 1日1回 注射
オゼンピック セマグルチド 週1回 注射

唯一の経口薬であるリベルサスは、1日1回、早朝空腹時に飲む必要があります

胃に内容物があると薬の成分が吸収されにくくなるため、薬と一緒に飲む水の量もコップ半分(約120ml以下)に抑えましょう。また、服用後30分は、飲食やほかの薬の服用ができないため注意が必要です。

また、注射薬は自己で皮下注射し、1日1回の薬の場合、できるだけ決まった時間に注射することが望ましいとされています。

週1回のオゼンピックは、同一曜日に注射します。

薬の効果を発揮するためにも、自分が服用している薬の打ち忘れがないよう、アラームをかけるといったスケジュールを管理しておくとよいでしょう。

そもそもGLP-1ダイエットとは?効果や人気の理由を解説

GLP-1ダイエットとは、糖尿病治療薬でもあるGLP-1受容体作動薬の体重減少効果を利用したダイエット方法のことです。

近年メディカルダイエットとして注目されています。ここからは、GLP-1ダイエットの効果について解説します。

食欲を抑えられる

GLP-1ダイエットの最大のメリットは、食欲を抑えられることです。

GLP-1はインスリンの分泌を促進するホルモンのひとつであり、消化スピードをゆっくりにすることによって、食欲を抑える作用があります。つまり、GLP-1受容体作動薬の食欲抑制効果によって食事の量が減り、体重減少効果が期待できるのです。

また、GLP-1受容体作動薬は胃の中が空になるスピードが遅くなるため、空腹感を感じにくくなります。満腹感が持続することで過食や間食を抑えられるため、ダイエットに効果があるといわれているのです。

脂肪を燃焼してくれる

GLP-1ダイエットによって、脂肪を燃焼する効果も期待できるでしょう。

GLP-1には、白色脂肪細胞に働きかけて脂肪を分解し、褐色脂肪細胞での熱産生を増加させる効果があるのです。

白色脂肪細胞は、エネルギーの貯蔵庫として機能する脂肪細胞で、内臓や皮下に存在します。褐色脂肪細胞は、エネルギーの消費源として機能しており、鎖骨付近や胸まわりに存在しています。つまり、GLP-1は、白色脂肪細胞から褐色脂肪細胞への変換を促進し、脂肪分解を活性化させるのです。

この脂肪燃焼作用により、体内の脂肪が分解され痩せやすくなるといわれています。

GLP-1ダイエットの危険性

GLP-1ダイエットは効率的に体重減少効果が期待できると注目されています。ただし、副作用があったり、服用する際に注意すべき人もいたりするのが現状です。

ここではGLP-1受容体作動薬服用時の危険性について、その2つの観点から解説します。

副作用がある

GLP-1受容体作動薬には以下のような副作用があります。

  • 消化器症状(下痢、便秘、吐き気など)
  • 低血糖症状

GLP-1受容体作動薬では、下痢や吐き気などの消化器症状の副作用が出やすいといわれています。嘔吐を伴う激しい腹痛といった症状が強く出た場合は、急性膵炎の可能性もあるため、早めに医師の診察を受けましょう。

GLP-1は単独で使用した場合は、低血糖が出にくいといわれています。しかし、過度のアルコール摂取や、ほかの糖尿病治療薬(特にSU薬)と併用しているときには低血糖を引き起こすことがあります。

低血糖時の対処法について医師から十分に説明を受け、理解しておきましょう。

服用する際に注意が必要な人

以下の特徴に当てはまる人は、GLP-1受容体作動薬を服用する際には医師と相談してください。

  • 合併症・既往歴のある人(膵炎、胃腸障害、胃摘出術を受けた人)
  • 低血糖を起こしやすい人(過度のアルコール摂取者、栄養不良状態の人など)
  • 妊娠を希望している人
  • 妊婦
  • 授乳中の人
  • 未成年者
  • 高齢者

このように、GLP-1受容体作動薬は誰もが服用できる薬ではありません。

重大な副作用を防ぐためにも、注意事項を守って服用する必要があります。GLP-1ダイエットをおこなう際は、必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

新薬【ウゴービ】によるGLP-1ダイエットの効果は?保険適用される?

2023年3月に、「ウゴービ」と呼ばれる新しい肥満症治療薬が日本で承認されました。ウゴービは、GLP-1とGIPというGLP-1と似たような効果がある受容体を同時に刺激することで、より高い体重減少効果が期待できます。

実際に日本人を中心とした東アジア人の肥満症患者を対象とした臨床試験では、13.2%の体重減少効果が認められています。さらにこの中で20%以上の体重減少を達成した患者が約2割いたことも報告されました。

とはいえ、ウゴービもこれまでのGLP-1受容体作動薬と同じように、食欲を抑制することによって体重が減少する薬です。食事や運動などの行動療法を組み合わせることで効果が期待できるため、薬を飲むだけで痩せられるわけではないことを理解しておきましょう。

ウゴービは、高い体重減少効果が期待できる新しい肥満症治療薬です。

日本での販売はまだですが、今後注目される薬となるでしょう。

GLP-1ダイエットで痩せない原因を知りダイエットを成功させよう

GLP-1ダイエットは糖尿病治療薬を使って食欲を抑えて痩せる方法ですが、効果が出ない人もいます。

GLP-1ダイエットで痩せない原因として、薬だけに頼って食事や運動などの生活改善をおこなっていないことがあげられます。そのほかにも、栄養バランスの偏りや、用法用量を守っていない、もともと痩せていて効果が分かりづらいこともあるでしょう。

GLP-1には食欲を抑える効果がありますが、薬を飲んでいるだけで痩せる薬ではありません。薬だけでなく、日々の生活習慣を改善することで体重減少効果が期待できるのです。

GLP-1受容体作動薬は服用に関しての注意点や副作用、服用できない人もいます。

GLP-1ダイエットは医師の指導のもとで正しい方法でおこない、食事量の減少や運動を取り入れて、より効果的に体重減少を目指しましょう。

参考サイト・文献
20230210_weekly.pdf (nikkeibp.co.jp)
各論|mhlw.go.jp
健康的なダイエット:適切な体重管理で、健康づくりをしよう! | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
内臓脂肪減少のための運動 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
リベルサス錠3mg/リベルサス錠7mg/リベルサス錠14mg (pmda.go.jp)
ビクトーザ皮下注18mg (pmda.go.jp)
オゼンピック皮下注2mg (pmda.go.jp)
日本糖尿病学会誌第60巻第9号 (jst.go.jp)
脂肪細胞の分化メカニズム|遺伝子制御学研究室|筑波大学 (tsukuba.ac.jp)
血糖値を下げる注射薬 | 糖尿病情報センター (ncgm.go.jp)
血糖値を下げる飲み薬 | 糖尿病情報センター (ncgm.go.jp)
薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和5年8月30日適用)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

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