「インフルエンザにかかってしまったら家族に感染させてしまうかもしれない」「インフルエンザの家族感染は何日後が目安?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
インフルエンザは乾燥した冬に流行しやすい病気で、自分がインフルエンザにかかってしまったら家族にうつしてしまうかもしれないと不安な方もいるでしょう。
そこで、本記事ではインフルエンザの家族感染が何日後が目安かについて解説します。インフルエンザの特徴や感染予防の方法についても解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。
インフルエンザはどんな病気?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染して発症する呼吸器感染症を指します。
日本でインフルエンザが流行するのは11〜12月で、1月〜2月頃にピークを迎えて、4月〜5月に減少する傾向にあります。
インフルエンザウイルスは大きく分けて3種類の型があり、ヒトの間で流行するのは主にA型とB型です。
しかし、インフルエンザの3つの型はどのような違いがあるのでしょう?ここからは、A型・B型・C型インフルエンザの特徴について解説します。
A型インフルエンザ
A型インフルエンザは、3種類の中でも最も流行しやすいインフルエンザウイルスであるといわれています。
また、厄介なインフルエンザウイルスもA型インフルエンザといわれており、他と比べても症状が強く出やすいです。
A型インフルエンザは、ウイルスの形を変化していくため、A型のインフルエンザウイルスは140種類以上もあり、常に新型のウイルスが現れます。
そのため、A型インフルエンザは免疫が機能しづらくなり、ワクチンの予測もたてにくく、感染が拡大しやすいです。
B型インフルエンザ
A型インフルエンザと同様に、冬に流行りやすいのはB型インフルエンザです。
B型インフルエンザは典型的な症状である、38度以上の発熱や関節痛、筋肉痛、喉の痛みや咳などの症状が現れます。
インフルエンザは基本的に一度感染すれば、感染した方のウイルスに対して免疫ができることから、同じ型に再び感染することは少ないです。
A型インフルエンザと比べても、B型インフルエンザはワクチンの予測もたてやすいことが特徴です。
C型インフルエンザ
C型インフルエンザは、A型やB型と異なり、一度感染すると基本的には二度とかかることのないインフルエンザウイルスです。
多くの大人はC型インフルエンザの免疫を持っているため感染しづらく、子どもが感染しやすいインフルエンザウイルスです。
また、C型インフルエンザは検査できる医療機関が少ないため、通常のウイルス性の風邪であると診断される場合もあります。症状もA型やB型インフルエンザと比べると軽いため、気づいたら治っていたということも考えられます。
インフルエンザの症状
インフルエンザウイルスに感染した場合は、1〜3日程度の潜伏期間の後にインフルエンザを発症します。
発症から1〜3日程度は38度以上の高熱や関節痛、筋肉痛、頭痛、全身の倦怠感、食欲不振などの症状が強く現れます。
また、少し遅れて咳やのどの痛み、鼻水などの呼吸器症状を発症し、腰痛や悪心などの消化器症状が出るケースも多いです。
インフルエンザ感染してから症状が治まるまでは7日〜10日程度かかります。
インフルエンザと風邪の違い
インフルエンザの症状は風邪の症状とよく似ているため、見分けがつかないと不安になる方もいるでしょう。しかし、インフルエンザと風邪は4つの違いがあります。
ここからは、インフルエンザと風邪の違いについて解説します。
症状が現れるタイミング
インフルエンザは、38度以上の高熱や関節痛、筋肉痛、頭痛、倦怠感などが急激に強く出ます。
一方、風邪は発熱してから体の痛みやだるさが現れることもありますが、現れ方は緩やかで症状もインフルエンザよりも軽いことが一般的です。
また、インフルエンザと比べても重症化リスクは低く、現れるタイミングなども異なります。
しかし、インフルエンザでも風邪のように喉の痛みや鼻水、咳などの症状が現れる場合がありますが、大抵の場合は高熱や体の痛みの後から症状が現れます。
流行している時期
インフルエンザと風邪では、流行する時期が異なります。
普通の風邪は季節に関係なく1年中感染するリスクがありますが、インフルエンザは流行する季節に決まりがあり、日本では11月〜12月頃から流行して1〜3月頃にピークを迎える傾向にあります。
しかし、インフルエンザでも上記の期間にとくに流行しやすいだけで、ほかの時期にも感染する可能性はあるため要注意です。
処方される治療薬
風邪はインフルエンザに比べると全体的に症状は軽く、症状を抑えるだけで明確な治療薬はありません。
しかし、インフルエンザは症状が現れてから36〜48時間以内に抗インフルエンザ薬を服用すると、症状の悪化や重症化を防げる可能性が高くなります。
診断のしやすさ
風邪の原因となるウイルスは、ライノウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなど種類があり、明確な原因であるウイルスの特定は難しいです。
しかし、インフルエンザは、症状が現れてから12〜24時間後に新参キットで検査するだけで簡単に結果が出ます。
このように、診断のしやすさも風邪とインフルエンザでは大きく異なることがわかります。
インフルエンザの家族感染は何日後に起こる?
インフルエンザの家族感染は、通常発症する前日から発症後3〜7日後、また熱が下がってから2日後が目安です。
上記の期間は、ウイルスが体外に排出されやすい期間のため、家族感染に気をつけなければいけません。
感染する期間には個人差はあるものの、家族が感染した場合は発症してから1週間程度は感染するリスクがあるため要注意です。
インフルエンザウイルスは感染力が高い
インフルエンザは感染力が非常に高く、流行が始まると短期間で多くの人に感染が拡大します。そのため、家族内でインフルエンザに感染した方が現れた場合、家族全員が感染するということも少なくありません。
また、ある研究結果によると、インフルエンザウイルスが物の表面に付着してから最大2〜8時間程度はヒトに感染する可能性があると報告されています。
インフルエンザは潜伏期間でも感染する
インフルエンザは感染を受けてから症状が出るまでは、1〜3日程度潜伏期間があります。
その間に体内に侵入したインフルエンザウイルスは、体内で増殖していきます。
なんと、インフルエンザウイルスは症状がはっきりと現れていない潜伏期間中でも感染力があります。そのため、症状が出てから感染対策をするのではなく、インフルエンザが流行している時期は、常時感染症対策をしておきましょう。
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インフルエンザの感染経路
知らない間にインフルエンザに感染していたということもあるでしょう。
しかし、インフルエンザウイルスはどのような感染経路でヒトの体内に侵入するのでしょうか?
ここからは、インフルエンザウイルスの3種類の感染経路について解説します。
飛沫感染
飛沫感染は、咳やくしゃみなどにより唾液が飛ぶことで感染することを指します。
インフルエンザ感染者から出た飛沫を吸い込んだり、目や口の粘膜に付着することでインフルエンザウイルスが体内に侵入します。
インフルエンザは飛沫感染が多く、流行時期はマスクを着用したり手を念入りに消毒するなどして対策しましょう。
また、周りに感染させないよう配慮することも大切です。
接触感染
接触感染は、感染者が触れたドアや手すりなど、物からインフルエンザウイルスが体内に侵入する感染経路です。
くしゃみや咳を手で押さえて、手洗いや消毒せずに物を触るとウイルスが付着してしまいます。その後、非感染者がインフルエンザウイルスが付着したものに触れて目を擦ったり、食べ物を食べたりすると感染します。
空気感染
空気感染は、飛沫感染と似ているようですが、咳や会話などで排出された飛沫の水分が空気中で蒸発した状態のものが空気中に漂い、吸い込むことで感染することを指します。
飛沫感染は、至近距離のみで感染することに対し、空気感染は感染者と離れている場所でも感染するリスクがあります。
とくに、密室は感染リスクが高く、水分が蒸発した飛沫は長時間空気中で浮遊可能で、感染力も高いことが特徴です。
インフルエンザの家族感染を防ぐためにできる対策
インフルエンザ感染者が家族内で出た場合は、他の人にうつさないように、また自分が感染しないように予防する必要があります。
インフルエンザの家族感染を防ぐためにできる対策は以下のとおりです。
- 手洗いうがいを徹底する
- マスクを着用する
- 感染者と生活スペースを分ける
- 換気と加湿を徹底する
- インフルエンザ予防内服薬を服用する
ここからは、それぞれの対策について解説します。
手洗いうがいを徹底する
外出後は手洗いうがいを徹底しましょう。手洗いとうがいをすることで、手指や咽喉頭の粘膜に付着したウイルスを取り除けるため、インフルエンザ予防にも繋がります。
また、のどの粘膜が乾燥している場合、インフルエンザの原因であるインフルエンザウイルスに感染しやすくなるため、喉を潤すためにもうがいは重要です。
外出後や不特定多数の人が触る手すりやドアノブなどを触った後は、必ず手を洗ってうがいもしましょう。
マスクを着用する
インフルエンザウイルスを体内に侵入させないためにも、マスクを着用して飛沫を防ぎましょう。
くしゃみや咳による飛沫はマスクの穴を通らないことから、マスクを着用すれば細菌やインフルエンザウイルスを外に拡散することを防ぎます。
マスクが手元にない場合、くしゃみや咳をする際は、ハンカチやティッシュを押し当てましょう。また、くしゃみや咳をしたティッシュは細菌やウイルスが付着しているため、ビニール袋に入れて捨てると感染拡大を防げます。
感染者と生活スペースを分ける
家族感染防ぐためには、感染者と生活スペースを分けることが大切です。複数部屋がある場合は、インフルエンザウイルスに感染した人としていない人で生活スペースを分けると、感染予防に繋がります。
インフルエンザに感染した方は、家族が集まるリビングやキッチンなどは避けて、感染していない人と話す際もマスクの着用を徹底しましょう。
しかし、家の中でもお風呂やトイレは生活スペースを分けることが難しいです。
生活スペースが分けられない場所は、感染者は一番最後に利用し、利用後は掃除と消毒を徹底すると感染を防げるでしょう。
換気と加湿を徹底する
インフルエンザ予防には、部屋の換気と加湿が効果的です。
インフルエンザウイルスは、乾燥した環境で発生して感染もしやすい傾向にあります。そのため、冬場はとくに室内も乾燥しやすいため、加湿を徹底しておきましょう。
家に加湿器がないという場合は、濡れたタオルを部屋に干すだけでも加湿効果があるため、実践してみてください。
また、冬場でも部屋の換気をするために、窓を開ける時間を設けることも重要です。
インフルエンザ予防内服薬を服用する
インフルエンザの家族感染を防ぐためには、インフルエンザ予防内服薬の服用も効果的です。
インフルエンザ予防内服薬は、インフルエンザの治療としても服用できますが、感染者と接触してから48時間以内に服用すると予防する効果もあります。
インフルエンザ予防内服薬は、服用するだけで効果を得られるため、注射が苦手な方や仕事が忙しい方にも向いているでしょう。
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インフルエンザが流行する時期はしっかり対策をしよう!
本記事では、インフルエンザの家族感染は何日後かについて解説しました。
結論、インフルエンザの家族感染は、通常発症する前日から発症後3〜7日後、また熱が下がってから2日後が目安です。
そのため、インフルエンザに感染した方が家族でいる場合は、発症してから1週間は感染リスクが高いことを覚えておきましょう。
また、インフルエンザに感染しないためには感染者と非感染者ともに配慮する必要があります。
家族感染を防ぐためにも、外出後は手洗いうがいを徹底する、マスクを着用する、換気と加湿を徹底するなど、インフルエンザが流行している時期はとくに意識して行いましょう。
インフルエンザに感染してから予防対策をするのではなく、インフルエンザが感染する前、また流行し始める頃から感染予防をしておくと、家族感染を防げるでしょう。
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