アフターピル

アフターピルの値段は?相場やおすすめの購入先をご紹介

避妊をせずに性交をしてしまい、アフターピルを購入しようと思ったときに、値段が気になる方もいるのではないでしょうか。可能であれば安く購入できる方法も知りたいですよね。

アフターピルは自由診療なので、病院やクリニックによって値段は異なります。安く購入するには、どのようなアフターピルを取り扱っているのかをよくチェックすることが大切です。

本記事では、アフターピルの値段の相場やおすすめの購入方法などについてご紹介します。どの種類のものをどこで買えばよいかわかれば、安くスムーズに手に入れられるでしょう。

アフターピルの特徴と値段は?相場をチェックしてみよう

アフターピルには、おもに「ノルレボ錠」と「エラワン」と呼ばれる2種類があります。アフターピルは自由診療なので、クリニックによって値段が異なります。当院で取り扱っているノルレボ錠とエラワンと、そのほかのクリニックの値段の相場について以下の表にまとめました。

先発品(後発品) ノルレボ錠

(レボノルゲストレル錠、​​マドンナ※)

エラワン

(エラ)

当院での料金 8,800円(税込) 13,750円(税込)
他クリニックでの相場 10,000円前後 10,000円前後

※マドンナは、ノルレボの後発品として国に認可されているアフターピルです。

※エラワン(エラ)は、国内未承認薬ですが、アメリカ食品医薬品局・米国FDAでは承認済みです。

このように、クリニックによって値段の差があり、それぞれ10,000円前後が大まかな相場です。ここでは、さらにノルレボ錠やエラワン、ジェネリック医薬品の特徴について見ていきましょう。

ノルレボ錠

ノルレボ錠とは、「レボノルゲストレル」を主成分としたアフターピルです。ノルレボ錠は、国内でも承認されている薬であり、緊急避妊法の第一選択として推奨されています。

性交から72時間以内の服用によって高い確率で避妊が期待できます。特に性交後の24時間以内での服用では約95%の避妊率があるとされているので、なるべく早期に使用することが重要です。

副作用として表れる症状は、以下の通りです。

  • 吐き気
  • 腹痛
  • 胃腸障害
  • 頭痛
  • 不正子宮出血

エラワン

エラワンは、「ウリプリスタル酢酸エステル」と呼ばれる成分を含んだアフターピルです。国内では未承認の薬ですが、各医療機関が厚生労働省の地方支分部局の許可を得て輸入しており安全性は担保されてす。

エラワンは、性交から120時間以内の服用が推奨されています。海外の研究によると、72時間以内の服用はノルレボ錠かそれ以上の避妊効果があるという結果でした。さらに120時間以内の服用ではエラワンのほうが避妊率は高いとされています。

副作用はノルレボ錠と同じように、頭痛や吐き気、腹痛などが表れる場合があります。

ジェネリック医薬品だと値段が安い傾向にある

クリニックが取り扱っているアフターピルが「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」だと、値段が安い傾向にあります。ジェネリック医薬品とは、新薬(先発医薬品)と同じ成分で製造され、国の基準を満たしたうえで低価格で販売される薬です。

ここでいう新薬とは、「ノルレボ錠」や「エラワン」のことを指します。ノルレボ錠のジェネリック医薬品が「ノボノルゲストレル錠」や「マドンナ」で、エラワンが「エラ」です。

ジェネリック医薬品は新薬と同じ成分を使用しているため、同じ品質や効果、安全性のまま低価格で購入できるのがメリットです。アフターピルを安く購入したい方は、ジェネリック医薬品を取り扱っている病院・クリニックで処方してもらいましょう。

アフターピルを含めた各種ピルの値段の比較

アフターピル以外の各種ピルの値段について比較してみましょう。それぞれのピルの効果や値段の相場について、以下の表にまとめました。

アフターピル 低用量ピル 中量用ピル 超低用量ピル
種類 ノルレボ錠(ノボノルゲストレル錠、マドンナ)

エラワン(エラ)

マーベロン、トリキュラー、ラベルフィーユなど プラノバール ルナベル、ヤーズなど
効果 緊急避妊 避妊、生理痛や月経前症候群(PMS)の軽減、生理周期の安定化など 緊急避妊、月経移動など 月経困難症や子宮内膜症の治療、月経前症候群(PMS)の軽減など
値段の相場
※自由診療の場合
10,000円前後 2,500円前後 4,000円前後 10,000円前後

このように、アフターピルはほかのピルと比較すると割高な傾向にあります。

また、緊急避妊としてアフターピル以外にも中用量ピルを使用するケースもあり、その方法が「ヤッペ法」です。ヤッペ法では、性交後72時間以内に中用量ピルを2錠、その12時間後にさらに2錠服用します。しかし、ヤッペ法は吐き気や嘔吐などの副作用が強く出ることがあるため、緊急避妊はアフターピルの服用が第一選択となっています。

アフターピルはどこで買える?

アフターピルの購入方法は、基本的に「病院での処方」と「オンライン診療での処方」の2種類です。いずれにせよ、医師の診察を受けたのちにアフターピルを処方してもらう必要があります。ここではそれぞれの方法について詳しく解説します。

病院やクリニックを受診し処方してもらう

産婦人科のある病院やクリニックを受診して、アフターピルを処方してもらいます。病院で処方してもらうメリットとしては、近場であればすぐにアフターピルを受け取れる点です。特に問題がなければ診察後に処方してもらえるので、少しでも早くアフターピルを服用したい方におすすめです。

また、オンライン診療とは異なり配送の手数料がかからないため、余計な料金を支払わずに済むこともあるでしょう。ただし、近場に病院やクリニックがない場合は移動に時間がかかる、周囲の目が気になるなどのデメリットもあります。

オンライン診療を受け処方してもらう

オンライン診療に対応したクリニックを受診して、処方してもらう方法です。オンライン診療を受けるメリットとしては、外出せずに自宅で診察から処方まで受けられる点が挙げられます。「近くに病院やクリニックがない」「誰にも会わずにアフターピルを受け取りたい」という方におすすめです。

デメリットとしては、アフターピルの配送には時間がかかる点です。なかには当日中に受け取れるケースもありますが、基本的に届くのは翌日以降になるでしょう。

このように、アフターピルを購入する場合は、そのときの状況や環境に適した方法を選択することが大切です。

アフターピルの値段によって効果は変化する?

アフターピルの値段がクリニックによって異なると、効果が違うのではないかと疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。ここでは、値段によって効果の変化があるのかについて解説します。

病院やクリニックでの処方であれば特に変化はない

病院やクリニックでアフターピルを処方する場合、値段によって効果が変わるわけではありません。アフターピルは自由診療なので、料金は病院やクリニックによって異なります。相場よりも安いアフターピルである場合、ジェネリック医薬品を取り扱っている可能性があります。

先ほど説明した通り、ジェネリック医薬品は新薬と同じ成分であり、値段が低くても効果や信頼性は同等です。「高ければ高品質」「安いから効果が薄い」というわけではないので、安心してください。

ネット通販での購入は注意が必要である

ネット通販で販売されているアフターピルには、細心の注意が必要です。アフターピルは基本的に医師の処方箋が必要なため、市販化はされていません。

しかし、実際は海外からの個人輸入という形により、通販サイトでアフターピルが格安で販売されています。病院やクリニックで処方されるアフターピルとは異なり、通販サイトによる商品は品質が保証されているわけではありません。そのため、実際のものとは異なる偽薬だったり、使用して健康被害にあったりする恐れがあります。

通販で購入できるアフターピルは値段が安い傾向にありますが、安全面を考慮すると医師の診察のもとで処方してもらうのが一番です。

アフターピルでよくある7つの質問

ここではアフターピルに関する以下の7つのよくある質問について見ていきましょう。

  1. アフターピルは男性でも購入できる?
  2. 未成年でもアフターピルは購入できる?
  3. アフターピルは保険適用で購入できる?
  4. アフターピルを服用すると必ず避妊できる?
  5. アフターピルを服用すると不妊につながる?
  6. アフターピルを飲んではいけない人はいる?
  7. アフターピルを服用した後は性交をしていい?

それぞれの質問について詳しく解説していきます。

1.アフターピルは男性でも購入できる?

アフターピルは医師の診察を受けて処方箋をもらう必要があるため、男性では購入できません。ネット通販では売られていることもありますが、偽薬の可能性もあるので、絶対におすすめはできません。アフターピルを購入する際は、女性が病院やクリニックを受診して処方してもらいましょう。

2.未成年でもアフターピルは購入できる?

未成年でもアフターピルの購入は可能です。ただ、なかには保護者の同伴や同意が必要な場合や、処方を受け付けていないこともあります。アフターピルはすべての女性に安全に使用できるとされていますが、どの医療機関でも未成年の処方ができるとは限りません。未成年でもアフターピルを購入できるかは、病院やクリニックによって異なります。

病院やクリニックの受診を考えている場合、未成年でも問題ないか事前に確認してみてください。

3.アフターピルは保険適用で購入できる?

国内でのアフターピルは保険が適用されないため、自費で購入する必要があります。アフターピルの値段は場所によって異なり、大まかな相場は10,000円前後が目安です。

比較的安価なジェネリック医薬品を取り扱っている病院・クリニックもあるので、安く購入したい方はそちらで受診しましょう。そのほかにも、低用量ピルをはじめとした各種ピルも、避妊目的の場合は保険適用外となる点もおさえておきましょう。

4.アフターピルを服用すると必ず避妊できる?

アフターピルを服用しても、必ず避妊できるとは限りません。性交後にアフターピルを服用する時間が早ければ避妊率は高まりますが、それでも妊娠する確率はゼロではありません。

アフターピルは、あくまでも緊急時に使用する避妊薬である点を認識しておきましょう。望まない妊娠をしないためにも、性交時にしっかりとした避妊対策をとることが大切です。

5.アフターピルを服用すると不妊につながる?

アフターピルを服用しても不妊につながるわけではありません。を繰り返し使用したとしても、健康上のリスクはないとされています。

アフターピルは緊急の避妊対策として使用するものです。頻繁にアフターピルを使用している方は、低用量ピルをはじめとしたほかの避妊法を優先することをおすすめします。

6.アフターピルを飲んではいけない人はいる?

以下に当てはまる方は、アフターピルの服用は避けましょう。

  • アフターピルに含まれる成分のアレルギー歴がある
  • 重度な肝臓の障害を持っている
  • 妊婦

また、アフターピルの服薬について慎重になるべきケースは以下の通りです。

  • 肝臓の障害を持っている
  • 心疾患・腎臓疾患を持っている、あるいは既往歴がある

このような方は医師との診察の際に必ず伝えて、服用ができるか相談しましょう。

7.アフターピルを服用した後は性交をしていい?

アフターピルの服用後に性交をすると、避妊率の低下につながるのでなるべく避けましょう。アフターピルは性交直後の服用で高い避妊率が期待できますが、時間経過によって徐々に効果は減少していきます。

服用後の性交が避けられない場合は、低用量ピルをはじめとした確実性の高い避妊具の使用をおすすめします。計画的な避妊を考えている方は、できるだけアフターピルだけに頼らないような対策をすることが大切です。

アフターピルの値段の相場を知り納得して購入しよう

アフターピルは自由診療なので、病院やクリニックによって値段が異なります。安く購入したい方は、ジェネリック医薬品を取り扱っている病院やクリニックに受診しましょう。

直接医療機関で受診すれば、配送料がかからない分安く購入できる場合があります。近場で購入できる場所がない場合や誰にも会わずに処方して貰いたい場合は、オンライン診療の利用がおすすめです。

ネット通販での購入は偽薬や健康被害などのリスクがあるため、必ず医師の診察のもとで処方してもらいましょう。

当院ではアフターピルを取り扱っており、オンライン診療にも対応していますので、ぜひご活用ください。

参考サイト・文献

緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成28年改訂版)|日本産科婦人科学会 編

緊急避妊薬としてのウリプリスタル酢酸塩とレボノルゲストレルの比較:ランダム化非劣性試験とメタアナリシス(日本訳)

日本ジェネリック製薬協会|ジェネリック医薬品とは

厚生労働省|健康・医療医薬品等を海外から購入しようとされる方へ

EPCファクトチェック|#緊急避妊薬を薬局で 緊急避妊薬の薬局での入手を実現する市民プロジェクト

参議院|質問主意書

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