メディカルダイエット

メディカルダイエット(医療ダイエット)とは?メリットとデメリットも解説!

  • 痩せたいけどダイエットを続けられない
  • どうしても食べ物の誘惑に勝てない
  • 結局どのダイエット方法がよいのかわからない

ダイエットに関して、こんな悩みはありませんか?

痩せたい気持ちはあるのに、さまざまな要因が重なって思うように痩せられないのはつらいですよね。

結論からいうと、上記のような悩みを抱えている人にはメディカルダイエットの中でも、内服薬の服用から開始するのがおすすめです。なぜなら、内服薬でのメディカルダイエットではこれらの悩みを解決できる可能性があるからです。

とはいえ、メディカルダイエットにも注意点やデメリットはあります。そこで今回は、以下について解説します。

  • そもそもメディカルダイエットとはなにか
  • メディカルダイエットの種類とその効果
  • メディカルダイエットのメリットとデメリット

「どうしても痩せたい」「メディカルダイエットに興味がある」という人は、参考にしてみてください。

メディカルダイエット(医療ダイエット)とは?

メディカルダイエットとは、専門の病院やクリニックなどの医療機関でおこなわれる「医療を用いたダイエット」の総称です。

注目を浴びる理由は、メディカルダイエットのメリットにあります。メディカルダイエットには、一般的なダイエットと比べてさまざまなメリットがあるのです。

またメディカルダイエットと聞くと、脂肪吸引や注射などをイメージされる人が多いかもしれません。しかし近年では最新の医療機器を用いたダイエットや内服薬でのダイエットも注目を浴びてきています。

「色々なダイエットを試してきたけど効果が得られなかった」「ハードな運動や食事制限をするのは抵抗がある」といった人には適したダイエット方法といえるでしょう。

メディカルダイエットと痩身エステのちがいとは?

ダイエットに興味がある人の中には、痩身エステと何がちがうの?という疑問を持っている人もいるかもしれません。メディカルダイエットと痩身ダイエットのちがいは以下の通りです。

  • 施術者の医療資格の有無
  • ダイエットの効果
  • 副作用の有無

それぞれ順番に解説します。

施術者の医療資格の有無

1つ目のちがいは、施術者の医療資格の有無です。メディカルダイエットの施術は、医療行為であるため医師免許が必要です。

反対に、痩身エステでは特別な資格は必要ありません。施術に必要な知識と経験があればサービスを提供できます。

ダイエットの効果

2つ目のちがいは、ダイエットの効果です。痩身エステはあくまで「エステ」であるため効果の高い医療機器や医薬品は使用できません。

したがって、一般的に痩身エステは即効性や部分痩せが難しいケースがあります。イメージでいうと、痩身エステは「体重を落とす」というよりは「痩せやすい身体にする」という捉え方になります。

一方、メディカルダイエットは医師による医療行為を受けられます。そのため脂肪細胞に直接アプローチしたり、食事を抑制する効果のある内服薬を処方したりしてもらえます。メディカルダイエットの種類によっては即効性や部分痩せも十分に可能なのです。

リスクや副作用の有無

3つ目のちがいは、リスクや副作用です。痩身エステは主にマッサージや痩身マシン、サプリメントなどを使用してダイエット効果をもたらします。そのため身体への負担が比較的少ないのが特徴です。

一方、メディカルダイエットは効果の高い施術が受けられる反面、身体への負担が大きくなる傾向にあります。たとえば脂肪吸引や注射など、脂肪に対して直接アプローチをおこなう場合には身体への負担が大きくなるでしょう。

また、内服薬の使用においても、人によっては副作用が生じる可能性があるため注意が必要です。

メディカルダイエットのメリット3選

メディカルダイエットが近年、注目を浴びている理由は、メディカルダイエットが持つメリットにあります。代表的なメリットは以下の3つです。

  1. 食事のコントロールが楽になる
  2. 太りにくい体質になる
  3. リバウンドしにくい

それぞれ順番に解説します。

1.食事のコントロールが楽になる

一般的なダイエットは、運動と食事に注意する必要があります。なぜなら、脂肪を1kg減らすためには、約7200kcalを消費する必要があるためです。そのためハードな運動とある程度の食事制限が必要です。

約7200kcalといえば、白米に換算するとお茶碗30杯分に相当します。脂肪1kgを減らすのに、お茶碗30杯をがまんする必要があると考えると、相当な努力が必要なことがわかります。

一方で、メディカルダイエットは脂肪そのものを吸引して減らしたり、脂肪を分解する注射をしたりして痩身を図るため、必要以上に食事を気にする必要がありません。

また、内服薬では、糖尿病に用いられる薬を使用するため、無理なく食欲を抑えられます。

そのため、食事のコントロールが苦手な方にとってメディカルダイエットはおすすめの方法です。

2.リバウンドしにくい

ダイエットが難しいところは、痩せてもまた太ってしまう「リバウンド」があることです。しかしメディカルダイエットは、リバウンドしにくいメリットがあります。なぜなら、吸引されたり分解されたりした脂肪細胞は、基本的には元に戻らないからです。

また「がまん」や「根性」といった精神面に頼ることなく、医療機器や内服薬によって痩せられるため継続しやすい点もメリットといえるでしょう。

ただし、内服薬を中止すると食欲が増進し、リバウンドする可能性があるため注意が必要です。

3.根拠に基づいた施術が受けられる

メディカルダイエットは医療行為であるため、根拠に基づいた施術しか提供されません。痩身エステや流行のダイエット方法もそれなりの根拠に基づいておこなわれていますが、科学的な根拠が不十分であったり、まちがった情報のもとサービスが提供されていたりする可能性もあります。

メディカルダイエットは医師免許を持った専門医により科学的根拠に基づいた施術を受けられます。そのため効果の確実性やリスク管理の面からしても安心といえるでしょう。

メディカルダイエットのデメリット2選

メディカルダイエットには多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。メディカルダイエットのデメリットは以下の通りです。

  1. 保険が適用されない
  2. 副作用が生じる可能性がある

それぞれ解説します。

1.保険が適用されない

メディカルダイエットは自由診療であるため保険が適用されません。自由診療とは、治療として国に承認されていない医療行為を指します。

そもそもメディカルダイエットの場合は、ほとんどが美容目的であるため「治療」とみなされないため保険診療の対象外となります。

一方で、メディカルダイエットでも保険が適用されるケースもあります。それは高度の肥満の場合です。具体的には以下の通りです。

  • BMIが35以上の方
  • 肥満と診断され、高血圧や糖尿病、脂質異常症を併発している方
  • 肥満に伴う睡眠時無呼吸症候群と診断された方

※BMI=体重kg÷(身長m×身長m)

上記に当てはまる人は、保険が適用される可能性があるため、気になる人は肥満外来のある医療機関に問い合わせてみましょう。

2.リスクや副作用が生じる可能性がある

先ほども述べたように、メディカルダイエットにはリスクと副作用があります。医療行為であるため効果の高い施術を受けられるメリットがありますが、脂肪吸引や注射のように身体に直接アプローチをする施術方法ではリスクを伴います。

実際に脂肪吸引の施術を受けた人の中には、ふらつきやめまい症状が出現する場合もあります。医療機関で施術を受ける際には、医師から施術に関する説明がありますが、不安な人は疑問点をたずねてから施術を受けるようにしましょう。

メディカルダイエットの種類と効果

メディカルダイエットにはさまざまな種類があります。自分にどの方法が適しているか、あらかじめ確認しておく必要があります。メディカルダイエットの種類は以下の通りです。

  • 脂肪溶解注射
  • 脂肪冷却
  • 脂肪吸引
  • EMS
  • ボディハイフ
  • GLP-1内服薬

種類によって効果の発現期間や日常生活への影響、リスクなどが異なります。それぞれ順番に解説しますので、確認していきましょう。

脂肪溶解注射

脂肪溶解注射(しぼうようかいちゅうしゃ)は、大豆由来レシチンとデオキシコール酸が含まれた脂肪組織を破壊するための注射です。

脂肪溶解注射を注入すると、成分が脂肪細胞に作用し、脂肪を分解する働きをみせます。分解された脂肪細胞は、肝臓によって代謝される仕組みです。

脂肪溶解注射の詳細は以下の通りです。

効果出現期間 3日〜1週間
施術にかかる費用 高め
施術中の痛み 注射をする際の痛みがある
日常生活への影響 ほとんどない、ただし、施術当日の激しい運動は控える必要あり
リスク・副作用 施術後1週間程度は内出血や腫れ、かゆみなどを伴う可能性あり

脂肪溶解注射の効果は以下のような人におすすめです。

  • 部分的に痩せたい
  • 早く痩せたい
  • 日常生活に支障をきたしたくない

脂肪冷却

脂肪冷却は、その名の通り脂肪を超低温で冷却し、脂肪細胞を破壊する施術方法です。水と脂肪が凍る温度のちがいを利用して冷却し、脂肪細胞のみを破壊できるのが特徴です。

冷却して破壊した脂肪細胞は、老廃物として排出されるため身体に残ることはありません。

脂肪冷却の詳細は以下の通りです。

効果出現期間 1〜4カ月
施術にかかる費用 高め
施術中の痛み 冷たさを感じる程度で痛みはほとんどない
日常生活への影響 ほとんどない
リスク・副作用 患部の発赤、内出血、腫れなどを伴う可能性あり

脂肪冷却の効果は以下のような人におすすめです。

  • 部分的に痩せたい
  • 日常生活に支障をきたしたくない
  • 痛みを伴う治療は受けたくない

脂肪吸引

脂肪吸引は管状の医療機器を用いて、余分な脂肪を吸引して痩身効果をもたらす施術方法です。顔や二の腕、お腹など、気になる部分に対してピンポイントでアプローチできるため、確実に痩せられます。

また、脂肪細胞そのものを取り除くため、リバウンドしづらく短期間で痩せられるメリットがあります。

一方で、施術の医療事故や、施術後の感染症などさまざまなリスクを伴います。高いダイエット効果は得られますが、リスクを伴うことを理解しておきましょう。

脂肪吸引の詳細は以下の通りです。

効果出現期間 施術当日
施術にかかる費用 高め
施術中の痛み 注射やメスを用いるため痛みを伴う可能性あり
日常生活への影響 施術後数日は激しい運動を控える必要がある
リスク・副作用 内出血、痛み、むくみなどを伴う可能性あり、場合によっては重篤になるケースもある

以上の内容から、脂肪吸引の効果は以下のような人におすすめです。

  • 部分的に痩せたい
  • 食事制限をしたくない
  • 確実に痩せたい

EMS

EMSは、日本語に訳すと「電気的な筋肉刺激」です。つまり、電気によって筋肉に刺激を与え、筋肉を引き締めるダイエット方法です。

筋肉が引き締まることで、きれいなボディラインを手に入れられます。また筋肉がつくと基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすい身体になるのが特徴です。

しかし効果を感じるまでには時間がかかり、人によっては効果が得られない場合もあるため把握した上で施術を受けるようにしましょう。

EMSの詳細は以下の通りです。

効果出現期間 2〜4週間
施術にかかる費用 中〜高め
施術中の痛み 施術中の痛みはないも、筋肉痛が生じる可能性あり
日常生活への影響 ほとんどない
リスク・副作用 筋肉痛、だるさ、ヒリヒリ感

以上の内容から、EMSの効果は以下のような人におすすめです。

  • 手軽にメディカルダイエットをはじめたい
  • 筋肉をつけて代謝をアップさせたい
  • 楽にピンポイントの筋肉を鍛えたい

ボディハイフ

ボディハイフは、脂肪細胞に超音波をあてて破壊していくダイエット方法です。破壊された脂肪細胞は、少しずつ体外へ排出されるため、徐々に身体が痩せていきます。

脂肪が多い、気になった部分にピンポイントでアプローチできるため部分痩せ効果が期待できます。また、メスなどで身体を傷つける治療法ではないため、痛みもほとんどありません。

ボディハイフの詳細は以下の通りです。

効果出現期間 早い人で施術後すぐ
施術にかかる費用 高め
施術中の痛み ほとんどない
日常生活への影響 ほとんどない
リスク・副作用 発赤、腫れ、しびれ

以上の内容から、ボディハイフの効果は以下のような人におすすめです。

  • 部分的に痩せたい
  • 日常生活に支障をきたしたくない
  • 痛みを伴う治療は受けたくない

GLP-1受容体作動薬

GLP-1受容体作動薬は、もともとは糖尿病に使用される薬です。GLP-1は腸から分泌されるホルモンの一種で、食後に血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌を促します。その結果、血糖のコントロールが図られ食欲を抑える効果が期待できるのです。

GLP-1受容体作動薬の詳細は以下の通りです。

効果出現期間 4週間〜
施術にかかる費用 比較的安い
施術中の痛み なし
日常生活への影響 副作用が生じなければ影響はない
リスク・副作用 気分不良、吐き気、嘔吐、下痢など

以上の内容から、GLP-1内服薬の効果は以下のような人におすすめです。

  • 無理なく食事をコントロールしたい
  • 日常生活に支障をきたしたくない
  • 痛みを伴う治療は受けたくない

当院がおすすめするメトホルミン内服薬

メトホルミンは、2型糖尿病に用いるビグアナイド系の薬です。糖尿病の薬として半世紀以上前から用いられている、信頼性の高い薬です。

メトホルミンは、インスリンの分泌を助けるGLP-1の分泌を増やす作用があります。GLP-1が増えると、満腹中枢が刺激されるため食欲が抑えられます。その結果、無理なく食事制限が可能となり、自然と体重が減少していくのです。

一方で注意点があります。それは副作用です。メトホルミンには以下の副作用があります。

  • 下痢
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 低血糖
  • 肝機能障害 など

とはいえ、副作用が全く出ない人も多いといわれているため過度に心配する必要はありません。服用方法や副作用が心配な人は、医師に相談するとよいでしょう。

メディカルダイエットをはじめるには内服薬(メトホルミン)もおすすめ

ここまでメディカルダイエットのメリットやデメリット、種類などを解説してきました。「メディカルダイエットが気になるけど、一歩を踏み出す勇気が出ない」という人には、内服薬からはじめるのをおすすめします。その理由は以下の通りです。

  • 食欲を抑えられ、食事をコントロールしやすい
  • 施術にかかる費用が安い
  • リスクや副作用が少ない

それぞれ解説します。

食欲を抑えられ、食事をコントロールしやすい

先述した通り、メトホルミンは満腹感を持続させる作用があるため、食事をコントロールしやすいメリットがあります。そのため、ダイエットの基本である食事制限から開始したい人にとっては適したダイエット方法です。

施術にかかる費用が安い

メディカルダイエットは自由診療であるため、施術にかかる費用が高額になる場合が多いです。初回から数万円、高ければ何十万と必要になるケースもあるでしょう。

しかし内服薬は比較的安価からはじめられ、合わないと思ったら中止もできます。施術にかかる費用が安い内服薬は、メディカルダイエットの入門としておすすめです。

リスクや副作用が比較的少ない

内服薬にも副作用はあります。しかし脂肪吸引で生じるリスクのように、避けられない身体へのリスクは少ないといえます。内服薬を服用し吐き気や嘔吐などの異変があった場合には、すぐに服用を中止し、医師に相談しましょう。そうすることで身体への影響を最小限に止められます。

メディカルダイエットに関するよくある質問

最後に、メディカルダイエットに関するよくある質問にお答えします。

  • メディカルダイエットに返金制度はありますか?
  • 市販のサプリメントは効果がないのですか?
  • メディカルダイエットでも食事制限はするべきですか?
  • メディカルダイエットでもリバウンドはしますか?

それぞれ順番に解説します。

メディカルダイエットに返金制度はありますか?

クリニックによっては返金制度を設けている場合もあります。返金には、一定の条件が定められているケースが多いため、あらかじめ確認しておく必要があります。

そもそも、返金制度自体を設定していないクリニックもあるため、事前に確認しておくようにしましょう。

市販のサプリメントは効果がないのですか?

ダイエットに関する市販のサプリメントは多く流通していますが、ダイエット効果が実証されているサプリメントはほとんどないでしょう。

それどころか、サプリメントを服用して下痢や便秘、吐き気などの健康被害の報告もあります。市販のサプリメントを購入する際は慎重に判断することをおすすめします。

メディカルダイエットでも食事制限はするべきですか?

メディカルダイエットを受けても、食事内容に気をつけた方がダイエット効果は高いといえます。メディカルダイエットは脂肪細胞に直接アプローチするため、食事制限をしなくても効果を得られます。

しかし、いくら脂肪細胞が減ったからといっても、気にせずに飲食をしていたら体型が維持できないどころか増えてしまう可能性があります。医師と相談して食事内容も検討してみましょう。

メディカルダイエットでもリバウンドはしますか?

メディカルダイエットでも、不規則な生活習慣や暴飲暴食を繰り返せばリバウンドしてしまいます。メディカルダイエットにより脂肪細胞を減らしたとしても、すべてを取り除くわけではありません。極端に運動量が少なかったり、カロリーを過剰に摂取したりした場合にはリバウンドが生じる可能性があるため十分に注意が必要です。

自分に合ったメディカルダイエット(医療ダイエット)を選択しよう

メディカルダイエットは「食欲のコントロールがしやすい」「リバウンドしにくい」「根拠に基づいた施術が受けられる」などのメリットから、近年注目を浴びています。

また、メディカルダイエットには多くの種類があり、その特徴はさまざまです。種類によっては高い効果がある反面、リスクや副作用を伴うものもあるため慎重な判断が必要です。

とはいえ「一般的なダイエットではどうしても効果が出ない」という人には、効果の出やすいメディカルダイエットはおすすめです。自分に合ったメディカルダイエットを選択し、理想のボディラインを手に入れましょう。

参考サイト・文献
j-stage|日救急医会関東誌|脂肪吸引術後の術後合併症により救急搬送され入院加療が必要となった4例の検討
糖尿病サイト|GLP1受容体作動薬に関するよくある質問
再生医療ポータル|自由診療
糖尿病サイト|GLP-1の多様な作用
新潟市医師会|メトホルミンのすすめ
くすりの適正使用協議会|メトホルミン塩酸塩錠500mgMT「トーワ」
糖尿病ネットワーク|糖尿病薬「メトホルミン」の多面的な作用が分かってきた「第63回日本糖尿病学会」
独立行政法人国民生活センター|美容医療サービスはクーリングオフできる?

 

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